館長 加 藤 智 一 |
山形県産業科学館は、令和6年度に24年目を迎えます。
平成13年元旦に霞城セントラルとともに開館して間もなく四半世紀を迎えようとしています。これまでに来館されたお客様は約630万人にのぼり、長きにわたり科学と山形県の産業を体験的に学べる施設として、皆さまに支えられてまいりました。
新型コロナウイルス感染拡大防止に伴う措置として、令和2年以降、臨時休館や入場制限などにより、ご不便をお掛けしてまいりましたが、令和6年度は、ほぼコロナ感染拡大前の状態に戻りつつあり、令和2年度の来館者数が約3万4千人であったのに対し、令和5年度には、年間約18万人まで回復しており、令和元年度の約20万人まで、もう一息というところまで戻ってまいりました。
私たちはこれからも、県の将来を担う子ども達をはじめ、多くの県民に直接、科学や技術に触れてもらうことで、科学の原理等を楽しく学習できる展示物や、県内ものづくり企業等の有する優れた技術や製品の紹介を行う企業展示ブースの設置、そして科学体験学習等ワークショップの実施を通して、科学やものづくりの興味関心を高める機会の提供を行い、「生涯を通じた多様な学びの機会の充実や、先端技術の活用による産業イノベーションの創出」に必要な人材の資質向上、そのきっかけづくりに、微力ながら寄与してまいりたいと考えております。
令和6年は干支で言うと甲辰の年。甲は物事の始まりという意味があり、辰は新しい事に挑戦して成功したり、これまで努力してきた事が形になるなど、縁起の良い年になると言われているようです。コロナ禍に耐え、地道に努力してきた成果が、実を結ぶ時なのかもしれません。
山形県産業科学館は未来を担う子ども達に思いを寄せ、県民の皆様の力強い励ましとご協力を支えにしながら、来館者に産業技術に対して興味や関心を持ってもらえるような施設として、その役割を果たしてまいりたいと存じますので、今後ともご支援ご協力くださいますようお願い申し上げます。